ワルシャワ より

掲載日:2016年01月10日

ジェン・ドブリ(こんにちは)!

第1回では、私がポーランドで感じている国民性の違いについてお話ししたいと思います。

国民性とはいえ、人によって性格や振る舞いが全く異なるのは日本と同じですので、あくまで私が、ポーランドでの生活の中で、ポーランド人の友人たちや町の人々と交流する中で感じることをご紹介します。

なんといっても、家族や知り合いの結びつきが強く、その輪の中であれこれ済ませる場面が多く見られます

家の中のちょっとした修理や配線などは、一家の主人がパパッと週末に済ませるのですが(ポーランドではそのような何でもできる人のことをzłota rączka、金の腕の持ち主と呼びます。)、車が壊れたら友人がやっている修理工場へ行って安く修理してもらったり(修理に時間を要する場合には、近所の人に車を借りたり、送迎してもらいます)、歯が痛くなったら叔母の歯医者さんへ行って列を横入り、ずいぶん安く、もしくは無料で治療してもらったり。家や仕事も、大都市では難しいですが、知り合いの伝手でどこからか見つけ出すことも多く見られます。

逆に言えば、よそものにはご愛想なしで、osoba z ulicy(道端から来た人)は長い待ち時間や、問答無用できっちり正規料金を請求します。

私は一人暮らし(+猫)をしているため、お風呂場のカランが壊れた時にはアパートの下の階に住む人が工具を持って飛んできてくれ、パパッと直してもらったのを覚えています。

また、お客さんを家に招くのが大好きな人が多く、友人と話をしたい時には自宅に呼んだり、週末には友人家族を招いて食事会、クリスマスやイースターなど、家族が集まって過ごす時には、「こんな大事な時に一人で過ごすなんて信じられない。可哀想に」と言って、ポーランドに住む外国人(子供の友達など)を家に呼んで一緒に過ごすよう勧めてくれることもあります。

言葉が違う、文化背景が違う、宗教が違うということは彼らにとっては障壁ではなく興味の対象で、子供、両親、祖父母、ペットまでもの視線と期待がお客さんに注がれ、

あれはどうなの?

これはどうなの?

あ、これも食べてね、お茶いるかしら?

テレビ見る?今のポーランドの政治についてどう思う?

日本の政治はどうなの?

ところで、日本では手を合わせて挨拶するってテレビで見たけど本当なの?などなど、油断していると質問の嵐に遭います。これが2日も3日も続くので、お邪魔しました、という頃にはもう疲弊してしまうのですが、おかげで、今まで意識していなかった自分の国の文化や言葉について考えを巡らせるきっかけとなり、また彼らのおもてなしに心から感謝するのです。

このように、自分にとって近くにいる人とのつながりを大切にして、助け合って暮らすポーランドの人々ですが、外国に出るとそうでもないようです。

近年ではドイツ、イギリス、アイルランド、アメリカ等に移住する人が増えていますが、そこでは同郷の人をわざわざ探したりせず、会ったとしても付き合いはあまり深くならないそうで、そこは群れを求めないヨーロッパ人らしいなと思います。

ちなみにこのような観点で日本を見てみると、親戚や近所の人と、そこまで深く付き合ったり、助け合ったりすることは多くないように思いますが、ひとたび外国に出ると、日本人同士で情報交換をしたり、集まったりと同胞意識が強まっているように感じます。どちらが良い、悪いではなく、仲良くなったら全力で手を貸してくれるポーランド人に助けられ、また日本にいたら出会えないであろう異なる分野の方々とお話しができ、そんな付き合いにいつも感謝させられます。

杉浦 綾

 

朝食市場の風景
ポーランド-朝食市場
シグムント王の像
ポーランド-シグムント王